本日、こんな呟きをした。
ケンカをしているヤロウ共にむかって、「ケンカをとめよう」じゃなくて「どっちか殺そう」っていうその発想が、天才的だと思ったんだけどどうかな。ちなみにオカンの話です。戦っていたのは弟とオトン。よろしくお願いいたします
https://twitter.com/wtbw/status/765444880671793152
ことの顛末は10年前にさかのぼる。日記に残してあったので再掲。
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すっかり熱は冷めてしまったが、少し前にオトンと弟がケンカになり乱闘になり、あの冷静なオトンが弟の首を絞めあげた。店の従業員でプロレス大会をしても今もなお、オトンに勝つ者はいない。そんな怪力の持ち主、あのオトンが、である。
弟の顔はうっ血し、白目が真っ赤に染まった。
オカンは「どっちでもいいから殺そう」と思って包丁を持ち出したそうだ。今思えば、なんとなく血が騒いだのだろう。古い読者ならご存知の通り、オカンは狂気の人だ。鬼武者オカンの形相を見たオトンは突如冷静さを取り戻し、包丁を握って自分の方に突進してきたオカンの腕を握りふりほどいた。包丁の刃は、幸いにもオカンの腕とオトンの腕を軽く傷つけたていどでおわったが、どういうわけかオカンは足を骨折。弟はそのすきに、ボコボコになったその顔で闇夜に消えたらしい。丸2日、連絡が途絶えた。 図体だけは大きくなったが、あの、新宿で迷子になって泣き叫んでいたチビが彷徨っている情景が浮かんでくる。心細くて悲しくてでもヤケクソになったあのときのぐちゃぐちゃな顔がよみがえって、いたたまれないとはああいうことか。ああいうことだろう。
弟の短い失踪の最中、オカンはもうすごい剣幕で事のあらましを何度も何度も語っていたのだが、わたしが実家に戻ると「ファイナルファンタジーのミリアム遺跡のとこが進めない! 早く攻略サイト見てよ! 今すぐ見て!」と、同じような剣幕で電話をかけてくる。足の骨折は上半身を少し動かしただけでもかなり痛むらしいが、痛みを押し、子の心配を押し、ゲームに没頭するオカンはやはり最強だと思う。わたしもいつか、息子が実家を飛び出したとき、ゲームに没頭出来る強靭な精神が欲しいと思う。
弟のことが大好きなわたしの息子オンが、メールを何通か送っていた。そしてわたしも、飼い犬モッシュくんの様子を詳細に伝えた。これが一番効果あるだろうと思ったからだ。ダテに姉弟を30年もやってない。 モッシュくんは、弟のことなどいつもバカにしているのに、ずっとキュンキュンと鳴きつづけて、弟のふとんから離れようとしないのだ。わけがわからない。そして弟はうちら親子の熱狂的メールと電話にまんまと釣られてあっさり帰ってきたのだった。ごくろうさま。
さて、今回の主役だが、弟でもなくオトンでもなく、ふとんの上のモッシュくんでもなく、やはりオカンだということになるだろう。包丁を振りかざしたあの時、オトンに止められなかったらどうしていたかと聞くと
「もちろん殺してたわよ」
と、平然とのたまった。(なんでそんなあたりまえのこと聞くの?)というような顔で。遠方の親戚の結婚式にどうしても日帰りで帰ると言ってきかなかった時の、「だって鬼武者(ゲームです)やらなきゃならないじゃない」と言い放ったあの顔で。
つまり、この一連の流れを総括すると、夫または子殺し殺人未遂事件ということができる。世に出ている親殺し、子殺しのニュースがまるで他人事のように思えないのはこういうことなんだな、と思った。
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わたしも弟も、あるイミ問題児として育った。弟は確実にヤンキー一直線だったが、彼らが一般にそうであるように、やたら仁義にこだわるまっすぐな性格の持ち主だった。一方わたしは群れるのを嫌悪しひねくれていた。いわゆる不良とは一線を画しており、ただただ奇抜な行動を起こしては方々で呼び出されていたクチだ。両親が将来を懸念していたのは、紛れもなく弟のほうである。わたしに関しては、とりあえず完全に道に反れることはないだろうという思い込みがあったのかもしれない。放浪していた何年かも、それほど案じることはなかったように思う。弟が落ち着いたのはごく最近のことだが、わたしはいつまでもこの家族の中で「ワガママで奔放な自分」を演出しなければならない。何があろうが頓着せず、笑わせていなければならないという使命感のようなものが重責になっている。だがそれを払拭して彼らに弱さを見せることなど到底できない。両親の『願望』と呼ぶにはあまりにも小さすぎる、潜在的な「理想」を垣間見てきた娘は、あるときからそれは虚構であると思い知り、娘自身の「理想」に変わってしまった。
もうそんな日は来ないと思うが、誰かが刃物をチラつかせても、今までもそうであったように、あいかわらずヘラヘラと笑っているような、あるいは笑い飛ばしているような、そんな責務を負っている気がしてならないのだ。それは時にはとてもしんどいことではあるけども、この一種のプライドによって、自分が少しは助けられているんじゃないか、なんとか自分の足で立っていけてるんじゃないかという気もしている。だから、彼らとわたしの「理想」にとことんつきあってやろうじゃないか。
……というわけでTwitterの抜粋いきまーす。
8/12~8/16のTwitter抜粋
8/17
韓国の卒アルが意外にもおもしろい。
acidcow.com/pics/83142-wha… pic.twitter.com/k71jvPH8Lo
8/15
12日の( ゚毒゚)< しんどい。この写真がすごく好き。 「ろじはな」
blog.livedoor.jp/dokubutu/archi… pic.twitter.com/q1qEMbp7VE
8/12