引越当日、洋服に埋まりながらお昼寝中の伊藤さんいきなりですが、自分でもいきなりでした。なわばり内ですが一週間前に引っ越しまして、それはまたえらい騒ぎだったわけです。とにかく当日はひとり、なにから手を付けていいかわからずにウロウロしている間に、皆の手と腰と口により、あれよあれよと言う間に片付いてゆき、仕方ないので夜になって「出前のそばを注文する」そんな仕事だけをしました。そば屋さんは予想外の大量注文についていけず、注文している途中で「もうそばはないわよー」という状態に。仕方なく半数はヤケクソでうどんやらどんぶりもんやらを注文しました。
で、そんなわけで、「金輪際、金を使わん!」と宣言したにもかかわらず、毎晩冷やかしという名の来客があるわけですが、そのようなバタバタ状態で更新停滞していたわけではありません。ひどい頭痛に悩まされていたのです。
私が頭痛宣言すると、皆が「薬の飲み過ぎ」だのヤク中だのと怒りだしますので、はっきし言って、大変なガマンをしました。しかしこの土日は「ここまで長引くとはやはり重いビョーキでは……」と思い始めていました。一旦、食料を買いに出た時に、少し治ったような気もしましたがそれも気のせいで、夜中まで友人等となにをしゃべったかさえも覚えていないほどです。
苦しみを知らない呑気なみなさんそして今朝を迎えました。頭蓋骨が割れるような痛さと吐き気。それでも私は仕事で、渋谷まで行かなければなりませんでしたから、そのあと病院で精密検査でも受けよう……でもこんなんで、バスに乗れるのかな……などと思いつつ、這うように家を出て、バスに乗ると途中で晴れやかな気分に。
あ。
と思いました。
土曜に買い出しにでた時も、一瞬、頭痛が引いたのです。そうだ、これは何かの呪いにちがいない。私は霊やらあのテの現象を一切合切信じない人間ですが、そう思わずにはいられない。まずは塩でも盛るか……。などと考えながら、元気はつらつに社に戻ると、「それはハウスシックだね」とあっさりと言われました。絨毯やら壁紙やら、新しい家具やらが化学物質を放出しているらしいのです。
と、言うわけで、窓を開け放ち、台所と風呂とトイレの換気扇をまわしっぱなしの南極の中で、この報告エントリーを寒々と打ち込んでいます。寒い、実に寒い。でもあの頭痛に比べりゃあ、へでもありません。むしろ爽快です。あー爽快爽快。
さっそくご飯を食べにきた友人も、あまりの寒さにとっとと帰っていきました。オンも実家に泊まりにいきました。寒い。人が減るともっと寒々しい……。そしてこの寒さは3ヶ月くらいガマンしなければいけないそうですが、西新宿の浮浪者のみなさまも、この冬を越して今日も元気に歩道橋下の掃除をしていましたから、私だってできるはず……。凍傷にならないていどにがんばります。長文失礼しました。でもまた更新が一週間くらい止まったら、凍死したと思ってください。よろしくお願いします。