なななんと、喋り方＆声が「色っぺえ～」と言われました。何度もオカマや男とまちがえられたことのあるわたしが、です。お世辞だとしても感泣モノです。これはもう特大記念デーとして一生忘れませんしこれを支えに生きていく。

ウチの犬、モッシュ君はかわいい。念のため書いておきますがバター犬ではありません。愛玩犬というやつですね。 散歩していると、よく「かーわーいーいー」と言われます。なかには「キャー！」と悲鳴をあげながら突進してくるバカがいて、瞬間的にわたしも犬も身の危険を感じることがあります。「みてみてーきゃわいいー」などとほざいているところをみると、見て欲しいのは犬ではなくて己のアホな姿なのでしょう。まあ98%彼氏付きですね。わたしの調査によると。



わたしはモッシュ君がそのようにホメられることを好ましく思いません。女がギャーギャー言うから気にくわないとかそんなチャチな理由ではなく、モッシュ君が我が家にやってくる一週間前に死んだ愛犬、ダイナマイトアロン様の事が頭によぎるからです。頭をなでるどころか誰もが半径１m以内に近寄らなかった子牛のようなデカい犬で、「キャー！」と逃げられることはあっても、突進してくる勇者など一人もいませんでした。わたしは大した世話をするわけでもなく、会社に連れていったり、サバイバル犬として活用したり、締めだしを食らったときに犬小屋で一緒に丸くなって寝たり、調子のいいときに遊ぶだけの勝手な家族でした。秋川で溺れたふりをすると、一目散に飛んできて助けてくれるのがうれしくて、溺れるフリが異常に上手くなってしまったけども、わたしはあの時のように、なにかあるたびにいつも「助けてアロン」と死んでしまった犬に神頼みをしていまう。神や幽霊の存在など信じてはいませんが、信頼する対象が男でも人でもなく死んでしまった犬というのも情けない話です。でも、そう思ってしまうのだから仕方ない。

モッシュ君がかわいいと言われるたびにわたしはいつもダイナマイトに会いたくて会いたくて会いたくてたまらなくなるのだけど、そのせいか最近モッシュくんがやたら冷たくなってきました。「演技だとわかっていてもビビる」と定評のある『溺れたフリ』をしても、バーベキューの手羽肉に夢中でそれどころではないようです。このバカ犬っ！
さあーーーダイナマイトとたくさん遊んだ夏がまたやってきたぞーーー。

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