Weekly Teinou 蜂 Woman: 全ての臆が大当たりしてしまう宝くじ売り場

ハチコラム　宝くじと大阪救霊会館

ガード下、横断歩道の向こうがやたらハデだった。
まともに目を開けていられないほどの色彩である。

何がそんなに言いたいのかというと、「大当たり」が言いたいらしい。
大当たりすぎてガマンができなくなり、爆発してしまったような広告だ。
写真に撮って気付いたが、
1億、2億、3億、4億、5億、6億……
日本で可能な臆の全てを網羅した大当たりだ。
なるほど、これならこの色はしかたないだろう。

並んでいる人は、もう完全に大当たりにとりつかれていると思う。
大当たりのことしか頭にないはずだ。

売り場はぐるっと反対側だからかなりの長蛇である。
私なら、「大当たりした売り場なら、次は違うところに大当たりするだろう」と思って買わない。
けれどもこうして買う人が増えれば増えるほど、当たる確率は高いわけか……などと考えながら歩いていたら、
「神の裁きの日は近い」
というパネルを持ったキリスト教徒が人々を脅していた。

こちらは黄色のパネルに、黒い文字だった。

誰も知らない「キリスト看板」（聖書配布協力会）の真実より

どこの団体か調べていたら「キリスト看板陳列館」なるサイトを見つけた。
黒のホーローに白や黄色で文字が書かれた、あの薄気味悪い看板がざっと749枚もある……。

全国どこでも見ることができるのに、存在だけがいまひとつ見えてこない極めて特殊なあの看板。
主はペンテコステ派の「大阪救霊会館」。
書いているのは、仙台で英語を教えているノーマンさんだそうだ。
2015年時点で80歳だという。

黒いホーローに文字を白で書くのではなく、文字以外の部分を黒く塗りつぶしているということまで知ってしまった。
こういうムダ知識ばかりが記憶に残って、肝心なことはすべて流されてしまう。

ところで私は宝くじを買ったことがない。
黄色いパネルの団体のこともどうでもよくなってしまった。

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