先日、VR ZONE Projectにて
VR(バーチャルリアリティ)体験をしてきました。
「怖いけど行きたいの。こういうのに強そうなのはアソビさんだから……」
とのことで、そんなこと言われたら全力で奮起するわたしが一抹の不安もなくお台場まですっ飛んでいったわけです。とはいえ、土日や平日の夕方以降は予約で一杯。人気のほどを伺えました。
直前のLINEで、彼女が
「吐くかも……」
「腰が抜けるかも……」
「そしたら助けてね……」
とビビっていたのがサイコーに可笑しかったのですが、初体験というものは、何事もこれくらい小心で挑んだほうが逆に楽しめるのでは……とわたしもビビろうと頑張りましたがムダな努力でした。
しかし絶対の絶対にVRで死ぬわけないのに、ビビるのがちょっとわけわからないです。
完全予約制。80分の制限時間の間に、好きなゲームを選べます。スキー体験(スキーロデオ)を選んだら、係りのお姉さんに
「初めてでしたら酔う方が多いので他のゲームを体験なさってからにしてはいかがですか?」
と笑顔で言われたので、慣らしに運転士体験ゲーム (トレインマイスター)をしました。
たしかにリアルですが、あまりにも速度オーバーを注意されすぎでちょっと錯乱しました。
写真を見返したら、まみちゃん余裕の表情でムカつきます。
次に巨大ロボットシューティングゲーム(アーガイルシフト)です。こちらはまさにVR。巨乳のバーチャ女子が案内してくれるのですが、あれは巨乳すぎです。男子でなくても目が谷間に行ってしまう……。しかし頭を動かして飛んでくる玉を避けたり、ガンガン連射したりして充分楽しめました。
やっとスキー体験。一度、リアルスキーで脳震盪を起こしたわたしですが、こちらではそんなこともありえないので、岩や大木にガンガン追突して5,6回ほど死亡したと思います。
ラストはゾンビだらけの廃病院から脱出するゲーム(脱出病棟Ω)です。大の大人、しかも男性まで「うわああああああああ」「だめだめだめこわいこわいこわいーーーー!」「いやあああああああ」などの悲鳴、奇声がイヤっつーほど聞こえてきて、事前に「ありえない~」と大ウケでした。
しかしやってみたら、理由が分かりました。……というか、事後にわかったんですが、まずゴーグルをして完全に仮想世界にいるので、周りの客のことなど頭になくなる。そのうえヘッドホンをしていますから、自分の声がより大きくなるわけです。
あらぬところ(天井)からゾンビが突如落ちてきたり、チェーンソーや高枝切りバサミのデカいバージョン、斧などで殺される順番を待ったり……。そりゃ悲鳴も出るってものです。私の知る限り、声を出していなかった人は皆無だったと思います。
タイムアウトで大人気の高所恐怖 SHOWを体験できなかったので、イベント終了の10月までにはもう1度行きたいと思っていますし、これ、みなさんにもマジおすすめですよ。
ただひとつ残念なのは、まみちゃんの腰が抜けなかったことです。ああ、悔やまれる……。
そんなビビりの雨宮まみさんですが、このたび新刊がでました。それがとても同一人物が書いたとは思えないような冷静っぷりと、人をあたたかい毛布で包み込んでくれるような寛大さ、ふわっふわの女神のような存在感。何者かが憑依したとしか思えません。
読者のお悩み相談というよりも、愚痴に、ひとつひとつ丁寧に受け答えしていて、どうしてこんなに真摯に、自分のことのように向き合えるのかと感動的ですらありました。そうか、白黒つけなくてもいいんだ、そんな気分です。ベタな表現ですが、癒し効果抜群のアロマのような本。
自分の悩みに似た相談があってもなくても、読了後はきっとみなさん浄化されたような気分になるはず。
過去に、どうしようもなくある人に怒りが湧いているとき、たまたま彼女に話したことがあるのですが、そのとき、わたし以上に、といっても過言ではないくらい一緒になって激怒してくれたことがあります。
あのとてつもない安心感を思い出しました。
「いいんだ、わたし、怒っていいんだ……」
きっと読者の方々も、「これでいいんだ」って思える一冊です。必読。