先週……でしたでしょうか、友だちの前髪があまりにも散切りだったため、このときとばかりに小馬鹿にしてしまった土屋遊です。
みなさんすくすくお育ちでしょうか、前髪とか。
いいですね、前髪。サングラスにもなりますしね。
そしてそのとき、「わたしはカットがうまい」と豪語した記憶があります。ええ、たしかに言いました。
そのことをすっかり忘れておよそ五日後に件の本人に会いまして……「髪切った?」と、キレッキレの垂れ目で言われたわけです。
そしてこちとら数日前のことなどすっかり忘れて「うん!」と元気よく答えてしまった有様でして。
キッチンバサミで切ったこの前髪を……。
非常事態であるこの前髪を……。
緊迫状況下におかれたこの……。
そうしましたら案の定、大笑いされた次第です。
聞いてみりゃあ、わたしは「カットがうまい」どころか、「わたしはカットがうまいと人によく言われる」と真顔で論じていたらしいのです。
それにしても、わたしのモノマネをするくらい笑いのツボにハマってしまったM絵さん、彼是10年以上ものつきあいになりますが、彼女の、わたしに対するモノマネスキルは年々レベルアップしているような気がしてなりません。
ご愁傷様です。クソの役にもたたない技術ばかりが上達して、お気の毒としかいいようがない。
え。前髪? わたしの? 見せません。見せるわけないでしょう。