他人とくらべたことがないので実際のところはわからないのですが、わたしは一般の方々より、「禁止」に目がないのではないかと思います。
というのも、禁止事項については異様に敏感であり、過剰に反応し、大げさに受けとり、「禁」を破りたい……という衝動を抑えることで頭がいっぱいになってしまうのです。「規則」「命令」もキライでしたから、他者から指令が下るとどうしても反抗したくなる悪癖を発揮してしまいそうになります。
わたしはヤンキーでもスケ番でもありませんでしたが、「言うことをきかない」「規則を守らない」ことにかけては一流でしたから、そういう意味では"不良"ということになるかもしれません。
先ほどキライと書きましたし長年そう思いこんでいました。しかしながら、尋常ではない「禁止」への反抗心は「きらいきらいもすきなうち」の典型ではないのか? そんなふうに思いました。
押してはいけない非常ベルをつい押したくなってしまうという方は少なくないかもしれません。わたしの場合、一旦非常ベルを見つけたら、そしてつい押してしまったら、ヤケクソとコーフンでビル中の非常ベルを探してまわってぜんぶ押したくなるほどです。これは愛ではないでしょうか。
たとえば湯沸かし器ひとつとってもそうです。一般脳の持ち主なら、湯沸かし器に対してなんの感慨も注意もひかず、気にとめることなくフツーに使用することでしょう。わたしの場合、「警告!」「注意!」に目がいったら最後、
・周囲に燃えやすいものをおかないようにしましょう
・換気をしましょう
・使用前に温度をたしかめましょう
というくっだらないコトに対して「うぎゃあああああ」となるのです。そうなったら一番大きく書いてある
「ガスを安全につかいましょう」
という文章に対してさえ憎悪が湧きます。ガスを安全に使いたくないっ! だんじて正しく使いたくない! と思ってしまうのです。そしてよせばいいのに注意事項をすべて読み、いちいち「片っぱしからぜんぶ守りたくない」「しらみつぶしに破りたい」「信号は赤で渡りたい」衝動に駆られます。
つくづくソンな性分です。この性格のおかげで、幼少の頃よりきかん坊のレッテルを貼られ、人非人・アウトローである自負とともに50年弱生きてまいりましたが、それもこれもすべて「禁止」に対する愛だった。右を向けと言われたら左を向く愛であった。よーするにツンデレだった。まったく目からウロコです。
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