驚くべきことに、今年初のブログである。ということは、ブログ始めということだ。
この前スイカ始めをしたというか初スイカを食べて、その薄さに憤ったことを思い出す。パックに入った邪道なカットスイカではなく、ちゃんとしたスイカを食べられる喜びがマックスになってしまい、冷蔵庫から取り出す時には思わず「ヒッヒッヒ……」と声が出るほどだった。やっぱスイカには塩ですよねえ〜と、誰に言ってるのか脳内で語り、さてとと目の前にした時に、よせばいいのにスマホで写真を撮った。
しかしですねー、あまりサマになってない。スイカのボリュームというか、夏っぽさがいまいち伝わってこない。これだと誰もうらやましがらない。うらやましがらせるために撮っているわけではないのだけれどもうらやましがらない。んーー思ってたのとちがうな〜と、わたしは椅子から立ち上がり、わざわざ真上から撮るという暴挙、いわゆるインスタ御用達おしゃれキンフォーク撮りをしてみた。
よし。納得して椅子に腰掛け、食べる前に写真をチェックしてわたしは完全に固まってしまった。
なに、この薄さ……。
トリックですか…。ちょ、これはわたしの知ってるスイカじゃない……。というか、目の前のスイカでもない。いや、じっさいはそうなんだけど、なんかこう、現実を直視させられたというか、させたのはわたしなんだけど、ハイしました。とにかくショックだった。もう誰のことも信用しない。
翌日も、誰に向けるでもないスイカの恨みは腹の中で燻っていたので、ちょっと遠くの、ちょっと高級ぶってるスーパーまで足を伸ばした。そこで同じようなカットのスイカを倍近い価格で購入。いよいよという段階で同じ構図で写真を撮ったらまた同じ薄さだった。ショックのあまりわたしの行動履歴でもあるTwitterでも書かなかったしもちろん写真もアップしなかった。そしてさらに追い討ちをかける出来事があった。出来事ではない、味があった。あったではない、味がなかった。なかったのである、味が。味のないスイカ、食べたことありますか? 赤いところを食べ切ったあたりででてくるあのうすい色味の、赤だかミドリだか白だかはっきりしない色の部分、あれ、わたしはスイカのことをきらいになりたくないのであの部分をいっさい口にしないのだけど、ちょっと高級ぶってるスーパーで買った倍の値段のスイカは、全部があの部分の味だった。そんなことってある? スイカ界においてあっていいことだと思う?
あのスイカはもはやスイカと名乗ってはいけない。名乗るなら「あの部分」と名乗れ。スイカ界に最高裁があったら、まちがいなく死刑だぞ。