2025.2.7
配給宣伝のAさん来訪。映画サスカッチ・サンセット(製作総指揮アリ・アスター / ジェシー・アイゼンバーグ主演)とはちみせでコラボすることになったのである。
POPUPや出展、コラボなどの話はとうてい手が回らないのですべて泣く泣くお断りしているのだけど、こちらの依頼メールをもらった時、そばに"はやしみき"とヨヨがいて「ぜったいやるべし! はちみせがこれをやらないでどうする!」という勢いで背中を押された。
サスカッチとはざっくり言えばビッグフット。そりゃたしかにはちみせだ。とくに、ふだんは温厚なはやしみきの熱意には恐怖すら感じた。こういうタイプは逆に、逆らうと後で何をされるかわからない。
どこにいても、食べる店に迷うとはやしみきにLINEをして「いま○○付近にいるんだけど、どこか美味しいとこある?」と訊くと速攻でていねいに教えてくれる親切な女である。密かに『食べログはやし』と呼んでいるのだが、サクラなしのレビュー付き食べログはやしが無くなったら私は大変困る。だからというわけではないがだからというわけかもしれないが、あの時、「前向きに検討させていただきます」とメールの返信をした。良い企画になりそうだというかぜったいなる。コラボしてよかった。食べログのおかげだ。
5月の公開に合わせ、はちみせ店ポでも企画展をするのでみんなよろしくね。

2025.2.9
次回リリース作品を紹介するためインスタライブをやった。1月のグループ展で、キュレーターのタカハシカオリさんが事前インスタライブを提案・実施してくれたので、わたしもやる気になったのだった。
終わってしばらくしたら、克子から「今から(はちみせに)行く。グラスとシールを取りに行く」と連絡が来た。なんだ、じゃあライブをいっしょにやればよかった。
仕事するのがちょうどいやになっていたので、ナポリタンを食べに行こうと連れ出した。下高井戸までは徒歩10分くらいで、高齢者の散歩にもちょうどいい。途中、いつも鳥がいるかどうかチェックする家の前ですごい光景を見た。

前々からヨヨが「鳥がいっぱいいる家がある」と教えてくれていたのだが、わたしが通るときには雀が2,3羽いるかいないかくらいで毎回大した収穫はなかった。けれども道路に異常数の糞が染み込んでいるのを都度確認して「これはただごとじゃないぞ......」といつか目撃する日を夢見ていたのである。今日がそのXデーとなった。
向かいの団地側の茂みでも何やら盛大に大群が騒いでいる声がした。よく見たら(克子などとうとうチャリを止めて確認)みんな雀だった。「なんだ、こっちは雀か」と声に出し、あきらかに落胆の表情をして2人で踵を返した。あきらかなる鳥種差別をした自分に驚いたけど、そりゃそうか、とも思う。
店の喫煙所でおじさんと話したら、保護司をしているという。さっきまで克子と保護司の話をしていたので、ちょっと混乱して「え。保護司って......?」と克子の顔を見たら「うん」と大きく頷いたので確定だ、あの保護司だ。身内に受刑者がいるので食いついて色々訊いてしまった。おじさんも詳しく話してくれたけれど、1番ハードなのは出所後の就職。とにかくそれに尽きるようだ。前科者に世間の風は冷たい。今日(13日)の風より冷たく強く、鋭いだろう。さっき鳥種差別をしたわたしに、それを咎めることができようか。
もうすぐ日が暮れる。克子も夕飯の支度に急ぐ。線路沿いを1人で歩いて帰らなければならない。踏切の音が聞こえなくなるくらいヘッドフォンの音量をあげた。車の近づく音も聞こえない。このまま轢かれて、一瞬で脳みそが木っ端微塵になればいい。