最近、人の話を聞けるようになった。
自覚はなかったのですが、かつては飲み会などの席でわたしがトイレに行っている間に
「土屋さんがいないから今のうち話そう」
というくらい1人でしゃべりまくっていたそうです。
そんなわたしも成長しましたから、そこで安易にも”人の話を聞ける”すなわちカウンセラーになれるのではなかろうかと考えそれを友人たちに伝えたところ、4人から一斉に
「ムリムリムリムリ」
と声をそろえて言われました。なにもそこまで一致団結することないだろう。逆に面喰いました。集団いじめと言っても過言ではありません。
「ムリ」が4回、掛ける4人! ムリ16回! すみやかにあきらめた次第です。
さきほど成長と書きましたが、はたしてこれは成長なんでしょうか。むしろ自分的には衰退ではないかと思っていて、どうせならこの負の自覚をプラスに変換したいと思い、半ばヤケクソ的にカウンセラー職はどうかと思ったのですが、世間はそう甘くはなかったようです。玉砕。あー世知辛い。
【む】夢遊病
同級生のKくんは、受験のストレスで夢遊病(睡眠時遊行症)になりました。ええ、電車の中でバッタリ会うと、車両中に響きわたる大声であいさつするあのKくんです。
かつては夜な夜な小さな町を徘徊していたようですから、ともに教員をなさっていたご両親もさぞかし心配されたことでしょう。わたしとしては勝手ながら、立派な夢遊病者の権威としてご活躍されることを希望しておりましたが、その後は東大を首席で卒業し、日銀に就職したのち、今では立派に早稲田の名物教授としてフル活動しています。
弟も、やや夢遊病のケがありました。
夜中に起きて、部屋のすみで立ち小便をしている決定的瞬間を何度か見かけています。止めもせずに爆笑していたので、そのたびにオカンに発狂されました。今気づいたのですが、ここはちょっと発狂相手をまちがってはいやしませんか……。
わたしはというと(発覚したのは)一度だけ、部屋から出てきて冷蔵庫を開き、「魚を焼く」と言ってたくあんをガスレンジで焼いたことがあるとのこと。オカンが止めても「いいの、魚焼いてんの」と言い続けていたそうです。覚えてはいないのですが、オカンがその時の様子を詳細になんども話すので、自分でも「やった」こととして記憶に残ってしまいました。
夢遊病ではないけれども、朝は苦手なため、ほとんど夢の中のような心地で毎朝ごはんを作っていました。今は紅茶を淹れてパンを焼き、ヨーグルトだけ食べているので失敗は少ないですね。ただ、チャック全開はもちろんのこと、ズボンをはかずにコートを羽織って外出してしまったり、セーターを逆さまに着るなどは日常茶飯です。まあこれは、寝起きでない正常値でも多々ありますので、正常値というか、むしろ日常が異常値なのかもしれません。
そういえば、オトンは夜中に何度もキッチンに立って何やら作って食べているのに少食だと言ったり、正体不明の壺を何個も買ってきては家や職場に置いているのにも関わらず「金は一切使ってない」と言います。オカンはオカンでトイレまで追いかけてくるほどひっきりなしにしゃべっているのに「わたしは無口で有名」と言い張ります。もしかしてあれも一種の夢遊病なのでしょうか。我ら夢遊病一家なのでしょうか。だとしたらいろいろと合点がいくなあ……と他人事のように思いました。そうだ、毎日4本以上ビールを呑む弟も「ぜったいに4本しか呑んでない」とオカンと毎日のようにケンカしているとのこと。ああ、これがすべて病のせいだとしたら、夢遊病一家、ちょっと気の毒ではありますね。(他人事のように)
本日のオススメ本ですね
先日サイトも紹介しましたが、世界中の子どもたちの寝室の写真集です。
大人はもちろん、物心ついたお子さんにも。世界を知るいい機会だと思います。
------------------
これまでのTwitterネタ