【ふ】ふざける
「不(ふ)」のつく言葉がすきだと思っていた。
不真面目、不道徳、不良、不謹慎、不条理、不器用、不養生、不埒、不始末、不用意、不作法、不様、不動、不用心、不祥事、不問、不気味、不屈、不要品、不精......すべてわたしのためにある言葉だと思う。それくらいすきだ。でも、よく考えてみれば、大キライな言葉もおおいにあった。
不安、不倫、不幸、不満、不信、不平、不穏、不実、不吉。わたしが嫌悪し、心から憎み、見聞きしただけでゲロがでそうな言葉もある。矛盾するかもしれないが、大好きと大キライが『不』には含まれていて、ゲシュタルト崩壊を起こすほどだ。不。
だから、この言葉を今回のお題につかうことはやめにした。
で、わたしの好きな『ふざける』である。いや待てよ……。これも『不』が関係してるのか? と思って調べてみたら、『巫山戯る』と書くんだそうだ。
巫山は中国の険しい山で、その山で遊ぶのはバカのやること。語源を知って、ますます好きになった。バカのやることをわたしはしたい。できればいつ何時もふざけていたいと思う。
いやいや、まじめに取り組まなければいけないときもあるでしょう、と言う人もいるだろうが、できればどんな状況であれ、ふざけていたい、そう行動したいのがわたしの願望だ。
深刻な相談を受けたときも、大切な人の死を目前にしても、仕事も、食事も、勉強も、できれば死の直前まで、わたしはふざけていたいのだ。怒られ、呆れられ、蔑まれてもそうしていたい。けれどももちろん、理想どうりにはいかないもので、緊迫した、切羽詰まった状況もあることを知ったけれど、『ふざける』ことがわたしのデフォルトであるように、平常運転であるように暮らしていきたい。まじめなわたしは、もはや流行りの風邪にでもかかったものだと思いたい。
おい、今、わたしはふざけているか?
と、おおまじめに、いつも問いかけていたいのです。あれ。
ちなみに、唯一、ここだけはまじめに取り組んでもいいだろうと思っているのは性交渉時ですね。
かつて、いつもふざけている男が、いきなりクソまじめに取り組みはじめて(まさに組んだ!)、おかしくておかしくて笑ってしまって不能にさせてしまった、そんなとんでもない事件がありましたので、これは肝に銘じておきたいと思います。
みなさんも充分、お気を付け下さいっ! けっこーな死活問題ですよ、これは!
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